西洋美術史入門 (ちくまプリマー新書)読んだ、興味がないことを知ることはおもしろいな。
ちなみに美術まったくわからんです。
逆に知らん分野だからおもしろいかなと。
美術史なんて、西暦何年頃にどこそこの国の誰それがなんとかって流派の開祖でその弟子のなんちゃらがそれを広めてその中には誰それと誰それがいて、その数十年後に新たにどこそこの誰それが新しいうんちゃらかんちゃら、だと思ってたのさ。
ところがそんなのはそんなになくて、ないことはないが。
時代の要求、資金提供者たるパトロンたちの社会的位置づけ、とかとかでどんな物を描くのか描かれていたのか。
技法も技術的な進歩ではなく、絵を必要とする人の立場の変化によってコスト削減の進歩とか。
そういうことを考える学問なんだなあと。
今、絵を書くってのは、流行りの言葉で言えば不要不急なもの。
でも文字が読めない人が多数の時代、それはつい最近までそうであったわけで、これまで文字が読めない人へ伝えるための必要があって(権威や宗教や)作られてきたのが絵である。
たしかに昔の絵ってのは誰が見てもあーあれねってわかる、今の絵ってわからん、必要のないものだからわかって貰う必要はない、当然なのな。