一筆書きパイロン、花瓶モード(スパイラルモード)で3Dプリント

 3Dプリンタの使い方の一つに花瓶モード(スパイラルモード)ってのがあってスライサーで使うようにしてやれる。

これなにかって言うと、造形中一度もノズルから出すのを止めずに造形するって手法、言い方変えると一筆書きモード、日本人にはこれのほうがイメージしやすい気がする。

普通はノズルは断続的に出したり止めたり、止めたままヘッドの移動してまた出したりをし続けてるんだけど、当たり前だけどノズルから出してない間は無駄な(必要があってやってるんだから無駄じゃないけど)時間なわけで、断続的にあることなのでトータルけっこうな時間になっちゃうわけ。

ただし、一筆書きなので飛び地になるようなモデルは作れない、例えば2つの円柱とか無理だし、窓のようなものも作れない。

花瓶モード専用の制約のある設計してやらないといけないわけだ。

例えば、中身の詰まった円柱を設計しても何も考えないで作ると薄皮一枚(基本ノズル径だから0.4mmとか)の円筒しか作れない、中身は埋めてくれないのだ、ふにゃふにゃ。


前置き終わり。

それでふにゃふにゃパイロンは怖いので外周と内周がある2重構造のパイロンを設計してみたわけです。

前述の通り穴あけは無理なのでノッペリ。







モデリングの仕方としては、外周と内周を細いスリットで繋いでやるとそこを外周だと思って通ってくれてしかも隣り合ってるから結果くっついてスリットがなくなる、というもの。
それが必要なのは一箇所だけだけどそこだけだとただの外周と内周とその中は中空ってなってしまうので等間隔に内周から外までは貫通しないスリットをつけてやり底を通ってもらうことで支えを作ってやる。内周から外まで貫通したスリットだとその一区画だけで一周できてしまうので飛び地になってしまうので外まで繋げないのがコツ。
まあモデリングによるインフィル構造なわけだけど。


これで普通に造ったとき4時間かかってたものが2時間で作れるようになった。

パイロン用に柔らかい素材としてTPUを使ってるのだけどこれ速度をそうとう落としてやらないとうまく使えないのだけど(柔らかいので出したり止めたりで引っ張り伸びが不安定になるため)、花瓶モードだと常時出しっぱなし安定したテンションで引っ張り続けるので速度上げて大丈夫だろうし、あとは止めるがなくなるのでタレを気にしなくていいので温度をあげられる、つまり隣同士の溶着が強くできるとかいろいろ利点がある。


ただ、ノッペリつまらんよねえ・・・。

穴あきをトライしてみるが一箇所しか開ける方法が見つけられず。


だいぶ試行錯誤の末、こんなのできた。


捻れてるぜ。
これも一筆で作ってる。

ただ、モデリング、スライサーまではきちっと成立してるけど実際に印刷してみると切り替わり部分とかでうまく動けずガタガタ繋いじゃってる部分がけっこうある。
これはこれで限界をちびっと超えてしまった感じ。

今の所こんな感じぐらいかなー。

パイロンいろいろ作ってて思うけど、こういうシンプルなものを突き詰めていくってのは複雑なものを作るのと違う面白さがあるねえ、複雑なものは成り立っちゃえばそれで終わりだけど、シンプルなものはそこからさらに追い込んでいけるというか。
飽きずに作れるシンプルなものを見つけるのって大事かもしれない、パイロンやや飽きたけどw

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